国は洗濯機を含む4種類の家電製品を「特定家庭用機器」に指定してリサイクルすることを推奨しています。これらの家電製品には、入手が難しくなっている貴重な資源を含め、リサイクル可能なパーツなどが多く含まれているからです。
製品をリサイクルするためのルートはすでに確立されていて、長崎市にお住まいの方も、このルートを利用することで洗濯機をメーカーに戻すことが可能です。
洗濯機はリサイクル対象の特定家庭用機器
書き出しでご紹介したとおり、洗濯機はリサイクル対象の特定家庭用機器です。これは「特定家庭用機器再商品化法」、多くの方には「家電リサイクル法」として知られている法律にて定められています。
この法律が制定される以前は、リサイクルできたにもかかわらずむだにされた資源があったわけですが、制定後はリサイクルのためのルートが確立され、私たち一般市民も、そのルートにおいて役割を果たすことになっています。
リサイクルの対象製品
最近の家庭用洗濯機は洗濯以外の機能も充実している製品が多いですね。乾燥機付きの製品も数多く販売されています。
・全自動洗濯機
・洗濯乾燥機
・二槽式洗濯機
・小型洗濯機(排水機能付き)
・衣類乾燥機(電気式・ガス式)
これらはすべてリサイクルの対象になっており、法律に基づくリサイクルルートを利用して処分することが可能です。
一方、機能は似ていてもリサイクルの対象になっていない家庭用の製品もあります。
・衣類乾燥機能付きハンガー掛け
・排水機能のない電動バケツ
・衣類乾燥機能付き換気扇
・衣類乾燥機能付き除湿機
・衣類乾燥機能付き布団乾燥機
・脱水機
これらは特定家庭用機器には含まれません。
洗濯機のリサイクル・ユーザーの役割
特定家庭用機器再商品化法は、特定家庭用機器の製造、流通、販売、使用に関わる業者や個人に、機器をリサイクルするための役割を持たせています。製品のリサイクルは当然のことながらメーカーの役割です。戻された自社の機器を解体してリサイクル可能な資源を抽出し、新たな製品等に利用します。
機器をユーザーの元から収集する役割を担っているのは、おもに販売店です。ユーザーは基本的に機器を購入した店に依頼すれば、機器を処分できます。
ユーザーの役割は、リサイクルのプロセスを、金銭を負担することによりサポートすることです。ユーザーは機器の処分時に「リサイクル料金」と「収集運搬料金」という名目の料金を負担することになっています。
長崎市で洗濯機を処分する方法
長崎市で洗濯機を処分する場合、原則的には当該洗濯機を購入した店に洗濯機の回収を依頼しますが、この方法を利用できない人がかなりの数に上るため、ほかの方法も用意されています。
家電店に洗濯機の回収を依頼
家電店に洗濯機の回収を依頼できる人は、原則のとおり「当該洗濯機を購入した人」、そして「買い替えに伴い新しい洗濯機を購入する人」です。
洗濯機を処分するだけの人は、繰り返しますが当該洗濯機を購入したお店に回収を依頼してください。
洗濯機を買い替える人は、新しい洗濯機を買うお店に処分する洗濯機の回収を依頼します。購入時に回収を申し込めますし、配達時に処分する洗濯機を引き渡せるので一石二鳥です。
不用品回収業者に洗濯機の回収を依頼
処分する洗濯機を購入したお店がもう廃業している場合や、長崎市に転入したために購入店に回収を依頼できない場合など、家電店に回収を依頼できない方は、不用品回収業者に洗濯機の回収を依頼することが可能です。
不用品回収業者を利用する場合は、家電店と同じように電話だけで回収を依頼できます。収集運搬料金とリサイクル料金を支払うことも同様です。
不用品回収業者は家電店にはない特長があるので、以下のような状況なら、迷わず不用品回収業者を利用することをおすすめします。
洗濯機以外にも捨てたい物がある
洗濯機などの特定家庭用機器を回収可能な業者のなかで、特定家庭用機器以外の物を回収できるのは不用品回収業者だけです。家財整理などの片付けイベントのように、多くの不用品が出る場面では不用品回収業者の利用が向いています。
速やかに洗濯機処分したい・希望の日時に回収に来てほしい
家電店に洗濯機の回収を依頼する場合でも、お店は極力ユーザーの希望に合わせて回収に来てくれます。しかし、それも業務時間内の話です。夜間、早朝などの時間帯を指定することは難しいでしょう。
事情により洗濯機をすぐに処分したい…こうなると家電店では対応できません。不用品回収業者を利用すれば、電話をした当日に処分することも可能です。
売却できそうな不用品がある
洗濯機といっしょに処分したい不用品のなかに売却できそうな不用品がある場合は、不用品回収業者に査定を依頼してみましょう。業者に買い取ってもらえれば、処分費用を節約できます。条件さえ当てはまれば洗濯機も売却することが可能ですが、家電製品は7~10年で寿命を迎えることが多いので、比較的新しい製品でないと売却することは難しいでしょう。
指定引取場所に洗濯機を搬入して処分
家電の業界団体は、全国各地に「指定引取場所」と呼ばれる回収拠点を設置しています。この回収拠点は特定家庭用機器の持ち込みに対応しているだけなので、ユーザーも自分で持ち込む必要がありますが、その代わり、収集運搬料金を支払う必要がなくなります。
指定引取場所に搬入するプロセスは以下のとおりです。
指定引取場所を利用する場合は事前にリサイクル料金を納めておく必要があります。そのため、家電製品協会のWebサイトでリサイクル料金の金額と料金を納めるときに必要な情報を収集します。
参考:再商品化等料金一覧
リサイクル料金の金額は製品により異なります。型番などを参考に金額を特定してください。そのほかに「製造業者等名コード」と「品目・料金区分コード」が必要です。
近くの郵便局でリサイクル料金を納めます。郵便局に用意されている「家電リサイクル券」に必要事項を記入し、窓口かATMで料金を納めてください。
リサイクル料金を納めたら、家電リサイクル券を処分する洗濯機に貼り付けてください。この状態で洗濯機を指定引取場所に搬入します。長崎市にある指定引取場所は以下のとおりです。
・九州産交運輸(株)長崎センター
住所:長崎市田中町574-2 電話:095-837-8552
営業日時:平日の8時30分~12時と13時~16時30分・土曜日は不定休
まだ十分に使える洗濯機なら譲渡も検討
多くの家電製品は10年も使用すると寿命を迎えるため、製造から5年程度経過するとリサイクルショップなどの買取店には売却しにくくなります。ただ、インターネットオークションやフリマアプリを利用して個人相手に譲渡することは可能です。
「ヤフオク!」や「メルカリ」には、多くの中古洗濯機が出品されています。参加者の多いこれらのサイトやアプリを利用すれば、売却することも不可能ではありません。
長崎県版の「ジモティー」を利用して近くの人に譲渡することを考えてもいいでしょう。
まとめ
リサイクルの対象になっている洗濯機を長崎市が回収することはありません。個々の状況に合わせて家電店、不用品回収業者、指定引取場所を利用して処分しましょう。
不用品回収業者長崎えびすサポートは、長崎市を中心に家庭の不用品を処分するお手伝いをしています。洗濯機を含む特定家庭用機器の回収も可能なので、処分にお困りの方はぜひご連絡ください。